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化石の研究(古生物学)
 化石は、昔の生物のからだや生活のあとが地層の中に保存されたものです。からだの中で、こわれにくい歯や骨、貝殻は化石としてよく残ります。化石を今の生物とくらべながらしらべることで、化石となった生物が生きていたころの環境やからだの作り、生活のしかたがどう変わってきたのかがわかります。

貝がらの役目(1)
 貝がらは、魚やカニなど肉食の動物に襲われたときに身を守るヨロイの役目をしています。巻貝の中には、貝がらに丸い穴をあけて、ホースのような口をさしこんで中身を食べるものがいます。厚い貝がらはこわれにくく、穴をあけるのに時間がかかります。
 二枚貝には、トリガイやオオノガイ、ウミタケガイのようにうすい貝がらのしゅるいがあります。トリガイはヒトデが近づくととびはねてにげます。オオノガイやウミタケガイは海底のどろの中に深くもぐって外敵をさけています。


貝がらの役目(2)
 オウムガイやアンモナイトの貝がらの断面を見ると、たくさんの小部屋があることがわかります。からだは住房という最後の部屋にあります。
 住房より前の小部屋には空気がつまっています。オウムガイの貝がらを水そうにいれると、貝がらだけで生きているときと同じ姿勢になります。アンモナイトの断面から模型を作り、水そうに入れるとオウムガイと同じ姿勢になりました。たくさんの小部屋がある貝がらは、オウムガイやアンモナイトが、エネルギーを使わずに姿勢をたもつためのしくみなのです。
作成:松隈明彦 九州大学総合研究博物館

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