地球からのおくりもの −石炭・金・地熱−

 石炭・金・地熱、これらの資源はどれも地球内部のマントルの活動に関係して形成されたものです。九州が石炭・金・地熱資源の宝庫であることは、地球内部のマントルの活動、それに伴うプレートの運動、そして火山の活動と密接に結びついています。

 九州の石炭の生成は、マントルの活動に伴う地盤の沈降により陸地と海の境界付近に植物が堆積することで始まります。植物が石炭に変わるためには100度以上の温度が必要です。そのため堆積した植物は、地表からおよそ4千メートルの深さまで埋没することが必要です。



 一方、金・地熱はプレートの沈み込み伴うマグマの活動によって生成します。まず、沈み込んだ海洋プレートの上部でマグマが発生し、火山を形成します。マグマは地殻の浅い所まで上昇してマグマ溜りを作ります。その周辺では地下水が温められて地熱系が発達します。このとき、マグマからも硫黄や金が熱水中に溶け込みます。その熱水が上昇するときに、金が地下の割れ目に沈殿して金鉱床ができます。


パネル作成者:パネル作成者: 渡辺公一郎,井沢英二(地球資源システム工学部門応用地質学研究室),中西哲也(総合研究博物館)

【戻る】 【目次へ】 【進む】