金鉱床をさがす手がかり (1)

 熱水系の地表では、温泉や間欠泉の周辺に熱水中のシリカが沈殿し、シリカシンターが形成されます。熱水の流路やプールには好熱性の微生物(バクテリア)が棲んでいるため、オレンジ色や褐色などの様々な色彩をしています。


 また、シンターには微生物に由来する柱状や層状の組織が見られます。電子顕微鏡で観察すると、微生物の表面に微細なシリカボールが付着していることがわかります。



 地表にシンターが見られるような場所では、その地下数百メートルに金鉱床がある可能性があります。

 そこで、シンターの周辺でボーリングを掘ったり、シンターに含まれる金の含有率を調べることで、地下の金鉱床の存在を確かめることができます。

パネル作成者:中西哲也(総合研究博物館)、井沢英二,渡辺公一郎(地球資源システム工学部門応用地質学研究室)

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