川の流れは、山から海にむかって上流域、中流域、下流域そして河口域とすがたをかえていきます。
 上流域は水がきれいで流れがはやく、浅いところや深いところが連続し、大きな岩や小石がみられます。
 中流域は川幅が広がり流れがゆるやかになり、川の流れが岩にぶつかり深くなっているところがあります。また、砂と小石でできた河原にツルヨシなどの植物が生えます。
 下流域はさらに流れがゆるやかになり、川底には砂や泥がたくさん積もり川岸にはヨシなどが生えます。また、ワンドと呼ばれる流れのないところがあります。
 河口域は、川の淡水と海水が混じるところで、潮の満ち引きによる流れがみられます。川底には泥や粘土がつもり干潟ができています。


 ヤマメは、九州の川のいちばん上流に生息するサケ・マスのなかまで、その美しさから渓流の女王と呼ばれています。えさは、川を流れてくる水生昆虫や陸生昆虫、カニ、魚などです。
 卵を産む時期は、その地方の紅葉の頃といわれていて、流れのゆるやかな礫(小石)の底を掘って卵を産みます。

 九州のヤマメは、そのほとんどが一生を河川でおくります(河川型)。しかし、中にはダム湖におりて大きくなるタイプ(降湖型)や稀に体の横側の模様(パーマーク)が消えて銀白色になり(スモルト化)、海におりるタイプ(降海型)もみられます。


作成者 阪田和弘 さかたかずひろ ( 生物資源環境学科学府動物資源学; 西日本技術開発株式会社)