トビハゼとはどんな生き物か
 トビハゼは、マッドスキッパー(英語で泥の上を飛び跳ねるものという意味)と呼ばれる「トビハゼ、ムツゴロウ」の仲間で、スズキ目ハゼ科の魚です。魚なのに陸上で活動します。
トビハゼの求愛行動
 トビハゼのオスは産卵期に泥の中に巣を作ります。巣が完成するとお嫁さんを探します。体色を肌色に変え、はねたり、くねくねしたりしてメスの気をひきます。メスが近付いたら巣穴に誘導します。途中で背ビレをたてながらけんかのような行動もします。
トビハゼの空気持ち込み戦略
 干潟の泥に穴を掘ると水がたまります。この中に溶けている酸素をバクテリアが使ってしまいます。酸素がないと巣穴に産んだ卵は死んでしまいます。そこで、トビハゼは、卵に酸素を与えるために巣穴の産卵室に空気を持ち込みます。ふ化させる時は空気を持ち出し、卵を水没させます。


作成者  竹田達右 たけだたつすけ (農学研究院動物資源科学部門)