日華系昆虫群
- 日本の昆虫相の根底をなすグループ -


日華系昆虫群とは、ネパール、ヒマラヤから中国南西部をへて台湾、日本に至る地域を中心に分布するグループを指しています。このグループは第三紀の気候が温暖な時代まで、北半球北部に広く分布していたものが、その後の気候の周期的な変動(氷河期-寒い、間氷期-暖かいの繰り返し)を経て、現在の温帯域に生き残っているものと考えられています。東アジア地域は環境に恵まれ、過去において多くの生物の良い避難場所として機能しました。



特徴:地域的な分化が見られ、極めて種数が多い。



日本にのみ分布する固有種の多くはこの系統の分類群と考えられます。
この分布パターンは植物でも見られ、また興味深いことに日本文化のルーツとも言われる照葉樹林文化の地域とも一致します。


ポスター担当

嶌 洪 (Hiroshi SHIMA)(比較社会文化研究院 生物多様性分野・教授)

小島 弘昭 (Hiroaki KOJIMA)(総合研究博物館・助手)


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