カトマンズ盆地にモンスーン気候変動を探る
Exploration of Variability of Monsoon Climate in Kathmandu Basin

過去250万年の古気候変遷史の概略を、花粉と粘土鉱物の分析によって明らかにした。一般に氷河期には寒冷・乾燥、間氷期には温暖・湿潤であった。また、100万年より以前は、一般に温暖で乾燥していたが、220万年前頃に寒冷な時期があった。湖底での堆積速度は104mm/1000年と推定された。



古カトマンズ湖には、魚や貝、珪藻が棲息し、岸辺には象や鹿が群れていた。周辺の山々に生えていた樹木の花粉は風と水によって湖に運ばれ、粘土と一緒に湖の底に沈積した。そんな過去の生物の化石と粘土には、ヒマラヤ地域におけるモンスーン気候の変動とヒマラヤの上昇の歴史が隠されている。


ボーリングコアから産出した
木の葉

ルクンドール層産出のヒシの実

約100万年前のコイ科の歯

ルクンドール層産出のゾウの歯


湖の水深、水質や気候などの環境指標となる珪藻化石の電子顕微鏡写真。Cycrostephanos(上左)、Epitemia(上中)、Navicula(上右)、Aulacoseira granulata(下左)

花粉化石の電子顕微鏡写真
(上)湿潤の指標としたハンノキ属
(下)寒冷の指標としたマツ属



深海掘削計画、オマーン沖722地点から得られた酸素同位体比変動カーブとカトマンズ盆地中央部から得られた
284 m 掘削井の花粉分析に基づく古気候変動カーブ、
および 284 m 掘削井の岩相層序とルクンドール層の地磁気層序の比較



古カトマンズ湖では約6000年前に排水が始まり干上がった。
湖の粘土質堆積物が河川堆積物によって侵食されていることを示すボーリングコア。



X線回折実験による粘土鉱物に記録された古気候変動の復元

パネル作成者: 酒井・桑原・藤井(比較社会文化研究院 環境変動部門 地球変動講座) 

【会場マップに戻る】 【もどる】 【すすむ】