伊藤明夫(理学研究院 教授)
姫野 勝(薬学研究院 教授)
濱崎直孝(医学研究院 教授)
阪口雅郎(医学研究院 助教授)
細胞は小さな独立国
生物の身体は、様々な形と働きを持った小さな「細胞」によって構成されています。
細胞は、それ自身で生きていくことが出来ます。
細胞は、生きていくために必要な成分やエネルギーを作るとともに、外からの刺激にも敏感に反応して自分自身を守っています。
細胞はいわば小さな「独立国」です。
細胞内活動の役割分担
細胞の活動は、非常に多くの代謝(系)の連携によって支えられていますが、それらは極めて秩序正しく行われています。
それを可能にしているのは、細胞の中に存在する様々な種類の構造体「オルガネラ」です。
オルガネラがそれぞれ役割分担して代謝系を整理しているからです。
タンパク質が役割を担っている
オルガネラの中で実際に働いているのは「タンパク質」です。
タンパク質は、社会の中の私たちと同じように、細胞の中で生まれ、育ち、働き場所を見つけて移動し、そこで代謝反応を行い、そして死んでいきます。
個々の反応・働きを担っているタンパク質が決められたオルガネラに正しく配置されないと、細胞は正常に活動できません。
「生命」のしくみを知るには、タンパク質の適材適所分配(就職活動)のしくみを知る必要があります。
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