九州の地殻変動(1)
Tectonics of Kyushu, I

九州地方には多くの活発な火山や、大地震を引き起こす恐れのある活断層があります。また、宮崎平野や種子島などでは現在も急激な隆起が起きています。

右は九州地方の地形図です。
国土地理院発行の標高データ
に基づいて製作してあります。


九州地方の地殻変動の謎をひもとく鍵は海の中にあります。

九州地方が位置するユーラシアプレートの下にはフィリピン海プレートがもぐり込んでいます。二つのプレートの間の結合が強くなると、フィリピン海プレートに引きずられて九州は大きくたわみ、活断層に影響を与える可能性があります。やがては結合が切れて、大地震が発生します。こうした活動が何十万年も繰り返し続いています。

九州の地殻変動は最新の宇宙技術を使って観測します。

GPSとは人工衛星からの電波を受信して、正確な位置を知る技術です。私たちの身近にはカーナビなどに応用されています。国土地理院や様々な研究機関によって日本全国に稠密なGPS観測局のネットワークが張り巡らされています。

右は九州大学地震火山観測センター(長崎県島原市)に設置されているGPS観測局(北緯32ー46'13.9"、東経130ー21'49.0"、標高48.9 m)の写真(上:アンテナ、下:受信装置)です。左は福岡県古賀市古賀中学校に設置されているGPS観測局(北緯33ー43'50.6"、東経130ー28'36.4"、標高49.1 m)の写真です。


パネル作成者: 並木則行(理学研究院地球惑星科学部門)
GPS観測局の写真提供:松島健(理学研究院地震火山観測センター)

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