日本の地熱開発と九州大学

 日本最初の地熱発電は1925年でしたが、九州帝国大学の山口修一教授と小田二三男教授は、1940年に日本最初の学術調査用の地熱井の掘削を開始します。しかし残念なことにこれは戦争で中止となりました。

 戦後になって再び研究が始まり、九州電力大岳地熱発電所の建設に際しては、九州大学工学部採鉱学科(1976年資源工学科に改称)は、地熱貯留層の探査や地質調査で大きな役割を果たしました。また1966年には、建設中の大岳地熱発電所構内に九州大学生産科学研究所附属九重地熱資源開発実験所が開設され、九重の地熱開発に大きく貢献しました。

 その後工学部採鉱学科における「地熱工学講座」の開設、生産科学研究所における地熱開発センターの開設など、九州大学は日本の地熱研究・教育の中心的な役割を果たしてきています。日本のほとんどの地熱発電所、地熱開発に関係する機関、企業で、九州大学の卒業生が活躍しています。

■九州大学の地熱関連年表


パネル作成者:藤光康宏、西島 潤(工学研究院地球資源システム工学部門)

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