サツマイモの発祥の地はメキシコから南米北部にかけての地帯です。サツマイモはヒルガオ科に属し、つる性の植物であり、アサガオに似た花をつけます。わが国では、秋に寒くなると、枯れてしまうため1年生作物として扱われていますが、本来多年生の作物です。


サツマイモの食用作物としての歴史は古く、紀元前3000年ころには熱帯アメリカで広く食べられており、南太平洋諸島においても紀元前1000年ころには伝わっていました。サツマイモがコロンブスによってアメリカからヨーロッパにもたらされたのは、これよりもずっと後の15世紀末になります。

日本への伝播は中国やフィリッピンを経て、17世紀始めに沖縄、鹿児島(薩摩)、長崎に伝わり、南九州で普及しました。
このため、サツマイモ(薩摩藷)の名があるのです。



パネル作成者: 窪田 文武(農学研究院植物資源科学部門)