植物 古人骨

工学系資料

Engineering materials

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輝安鉱標本
開学当初の1911年6月20日に購入されたもので、愛媛県市ノ川鉱山産。長さ45cmで国内最大級。

鉱山機械見本と削岩機
鉱山機械見本は足尾銅山由来と推測される。削岩機は国内鉱山で使用された代表的なものが並ぶ。

採鉱・冶金関連模型
フライベルグ鉱山大学の模型工場で製作された精密模型。Model mister Richard Brownの銘が記されている。

転炉
1902年に足尾銅山で試験的に導入された転炉。銅精錬の過程で銅マットの中の金銀を分離するために使用された。

ドイツ式坑内燈
明治23〜35年に佐渡鉱山の坑内で使用されたもの。

金銀銅鉛山見分秘伝書
秋田県尾去沢銅山の山師であった、内田家に伝来した江戸時代の鉱山技術書。各地の鉱山の特徴や鉱脈分布の様子を描いたもの。

ドイツ製の実験用陰極線管
銅の電極を花の形状にあしらった珍しい標本。

工学系資料は、工学部列品室標本を中核としたコレクションであり、旧採鉱・冶金学科関連の標本群です。1914年に落成した工学部本館に展示された標本と、1923年の火災後の1930年に、現在の箱崎地区旧工学部本館が再建された後に収集された標本が主体です。

主な標本として、鉱物・岩石標本約4000点、江戸期〜昭和初期の鉱山用具約180点、採鉱・冶金関連模型43点、高島炭鉱模型1点、転炉1点、金属製錬原料・中間製品・最終製品標本636点、金属加工品標本30組などが挙げられます。また、文書資料として、採鉱学科初代教授の岡田陽一先生が収集した江戸期の鉱山関連文書175点や、旧冶金学科所蔵の冶金学関連文書80点が含まれます。昭和初期のヨーロッパの鉱物標本や、国内主要鉱山の鉱石標本に加え、幕末〜昭和にかけての採鉱・冶金学関連の多様な標本は、日本の鉱山技術史上、貴重なコレクションとなっています。

現在、これらのコレクションは旧工学部本館3階列品室I、IIに収蔵・展示されていますが、2018年に整備した工学系資料開示室では、医学部より移管された医療用X線管の展示も行っています。